多摩センターレディースクリニック

事務長 植木 俊和 様

婦人科
産婦人科

ヒューマンエラーを削減するカギは自動化にあり。電子カルテから精算機までをつなげるメリットとは

外来患者数/日 平均190人

スタッフ数 15人(非常勤を含む)

導入製品

  • 電子カルテ:メドレー「CLINICS」
  • Web予約システム:GMO医療予約技術研究所「メディカル革命」
  • POSレジ:スマレジ「スマレジ」
  • オンライン診療システム:メドレー「CLINICS」
  • PACS:キヤノンメディカルシステムズ「RapideyeCore」
  • 経営分析システム:メドレー「CLINICS」

課題

  • 新院長に承継し、業務の効率化を模索していた
  • 患者さんのデータを一元管理したいがシステム間の連携が保証されない
  • 時間もかかる他、ミスの確率を減らすことが重要だった

効果

  • 来院から会計までのデータ一元管理を実現してミスが大幅に削減された
  • 業務が効率化されたおかげで、医療脱毛のような新たな診療メニューにも挑戦
  • コロナ前以上の来院数を達成しても充分に回せるだけの強固な事務体制が実現できた

開院は20年以上前ですが、一度現在の立地のよい場所に移転を実施されたそうですね

植木様:6年ほど前に現在の場所に移転しました。私は、清水院長の前にいらした理事長のときから当クリニックで事務長を務めており、移転も前理事長と一緒に進めてきました。駅に近い立地で、メディカルモールとして内科や眼科など他のテナントも募集するなど、いちから今のかたちを作ったという経緯があります。その後、清水院長が承継したのが2020年のことでした。

しかし残念なことに、承継のタイミングと新型コロナの流行開始が重なってしまい、当初はクリニックも大きな影響を受けました。外出自粛などにより、患者さんは半分以下に落ち込みました。ただ、この比較的手の空いている期間に、さまざまな新しいサービスを考案し準備できたのは大きかったと思います。結局、2020年度もなんとか黒字は確保できました。

新たな診療サービスの内容を教えていただけますか

植木様:医療脱毛です。外部の皮膚科と連携するのではなく、当院でVIO(デリケートゾーン)などの脱毛も合わせてご提案しようというもので、婦人科クリニックで培ってきた女性患者さんからの信頼があれば、一定のニーズを拾えるのではないかと考えました。清水院長のつながりで専門の脱毛機器も導入して試験的に開始したのですが、予想以上の反響が得られました。特別な宣伝は行わず、普段から来院されている患者さんにお知らせをしただけで予約がずいぶん先まで埋まったので、私たちも驚いたほどです。

こうした取り組みがスムーズにできたのも、承継のタイミングで院長が診療のことを、私がシステム面を含めた運営方法を中心に行うという役割分担の改革を行ってきたからだと思います。新たなチャレンジを行うべきかどうかも非常にスピーディに判断できました。

承継のタイミングでITシステムも見直したということですが具体的に何を導入されたのでしょうか

植木様:とにかく診療の効率アップがテーマでした。3診制を2診制に移行させつつ、患者数を減らさないと決めたので、効率を高めないといけません。そこでまず、紙カルテとも併用されていたのを見直して、使いやすい電子カルテを選び直しました。院長が「使いやすい」という意見だったCLINICSを選んだのです。

次に課題を感じていたのは予約システムです。私のこだわりとしてあったのは、患者さんの情報を一元管理することでした。患者さんのお名前を確認して、手で入力する機会が多いほど、漢字の打ち間違いや診察データの取り違えなどが起こり得ます。どれほど優秀なスタッフでもエラーをゼロにはできないため、人がデータを打ち込む回数を減らせば減らすほど間違いが起こる可能性が減るわけです。 だからこそ院内で名前を二重入力しない、電子カルテを基幹システムとした受付・予約・会計と連携できるシステムだけを探すことにしました。

POSレジの「スマレジ」を導入したのも、その一環です。「スマレジ」も最初はCLINICSと連携できなかったのですが、ユーザー目線で開発している印象のある会社だったので依頼すればきっと応えてくれるだろうと考えていたら、実際にその通りになりました。スマレジの導入後には、連動する自動釣銭機も導入し現在ではセミセルフレジとしての運用も開始しています。

データが一元管理されると、診察が終われば自動的に会計金額も計算できます。そうすれば、診察後に会計を待つ時間も減らせるので患者さんにとっても負担が少ないはずです。 当院の患者さんは年齢層も高くないためか、自動精算機や受付で戸惑われる方も少なく、好評でした。

その結果スムーズな診療が実現できたということですね。そこまで植木様がこだわった理由があれば教えてください

植木様:そうですね。診察を終えた患者さんの番号が会計のモニタに表示されるときには精算機に会計の情報も送信されています。つまり金額をスタッフが読み上げたり、入力したりする必要もありません。

私は医療以外の分野でも会計の仕事に携わってきましたが、他業界ではだいぶ前から自動化がスタンダードになっています。どんなに優秀な人材でもミスはするという前提に立ち、限りなくヒューマンエラーを減らす最も確実な方法が、人の手を介した入力作業を減らすことです。医療機関では、長くそうした自動化の重要性が認識されていなかったようにも思いますが、APIなどを利用した他社システムとのスムーズな連携が重要視されるようになってきました。「連携できるシステムの中から選ぶ」という原則があれば、どのクリニックでも再現できるのではないでしょうか。

業務効率が上がればスタッフの方は他の業務に時間が使えます

植木様:その通りで、よい組織というのはスタッフそれぞれが自分の判断で動いてくれます。悩ましいこと、判断に迷うことだけ私を頼ってくれればいいと伝えています。ITに絡めてお話しすると、院内で診療日のお知らせなど、さまざまな情報を表示するモニタの場所も患者さんから目に留まりやすい場所にしたいと、スタッフが自ら提案してくれました。まさに患者さん目線ですね。

実は、このモニタに表示されるさまざまなイラストやグラフ、クリニックの公式LINEの運用は、育休から復帰したばかりのスタッフが在宅でやっています。ITを適切に使うのは、スキルの高い人材が必要です。もともと受付スタッフとして勤務していましたがパソコンも得意だったため、「ぜひやらせてほしい」ということで任せることにしました。適材適所の形かと思います。

今後、クリニックをどう発展させていきたいかお考えを聞かせてください

植木様:地に足のついた成長を続けていきたいです。拡大ありきの戦略をとるつもりはありません。それだけ中核となる「人」が大切だからなんです。院長だけではなく、非常勤のドクターや看護師、事務も含めてチームワークが実現するクリニックは、うまくいくと思います。逆に言えば、十分な人材がいないにも関わらず既存のクリニックのかたちだけ真似て成功するほど甘くないと思います。

今の清水院長にも前の理事長にも、共通するのはスタッフや患者さんに慕われる人望、人柄です。そうした求心力に自動化のような便利な仕組みが加わると、「人」を大切にする良い組織になるのではないでしょうか。私も微力ながら、より良い組織作りに貢献していきたいです。

クリニック名 多摩センターレディースクリニック
院長 清水 華子 先生
所在地 東京都多摩市鶴牧1‐22‐2 多摩メディカルビルディング3F
医院紹介 私鉄3線が乗り入れる多摩センター駅から近く、窓からモノレールの駅を臨む距離にある「多摩センターレディースクリニック」。年齢によって多岐に渡る女性の悩みに寄り添い、快適な生活を守るサポートをしています。婦人科診療の他、脱毛や美顔など美しさにも力を入れています。
作成日 2023年1月