【2025年最新】保険証廃止で受付はこう変わる!資格確認書・マイナ保険証の運用ガイドとトラブル対策

2025年12月1日「保険証」が廃止されたため、「マイナ保険証」または「資格確認書」での本人確認が必要です。

医療機関では、カードリーダーの導入により、受付や会計の流れが変わった部分もあり、現場では戸惑いの声も少なくありません。

特に機械が苦手な患者さんや、マイナ保険証を使い慣れていない方の対応で、トラブルが起こる可能性があります。

基本的に医療機関を受診する場合は、保険証の資格確認が必要なため、スムーズな対応が望まれます。

この記事では、受付で起こりやすいケースや対策を解説しています。保険証廃止による影響をスムーズに乗り越えるために、ぜひ参考にしてください。

そもそも「保険証廃止」とは?いつから何が変わったのか

2025年12月1日、私たちが長年使ってきた紙やプラスチック製の保険証の新規発行が終了しました。

健康保険は、もともと1922年(大正11年)制定、1927年(昭和2年)施行の健康保険法から始まり、1961(昭和36)年に国民皆保険制度により全国民に広まりました。

それ以降、医療機関を受診する際は保険証の提示が必要とされていました。

【参考元】日本医師会|国民皆保険の歴史

現在、病院やクリニックでの本人確認は「オンライン資格確認」を基本としています。

原則として紙・プラスチック製の保険証は使えません。ただし、2026年3月末までは例外として、期限切れの保険証でも従来どおりの請求が認められるケースがあります。

現在、保険証の代わりに提示するのは、「マイナ保険証」と「資格確認書」の2種類です。どちらかを使うことで、これまでの保険証と同様に医療を受けることができます。

近年、医療DX(*)を推し進めている背景があり、医療の手続きを効率化し、患者情報の一元化を進めるために国はこの制度を進めています。しかし、現場ではまだ戸惑いや混乱も多く、受付対応にも新たな工夫が求められています。

*医療DX:保健・医療・介護の各段階で得られる情報を活用し、病気の予防や健康の維持、良質な医療提供のためのデジタル化を進める取り組みのこと

保険証廃止に伴う受付対応の3つのパターン

保険証廃止に伴う受付対応

これまでは保険証の提示により資格確認が可能でしたが、保険証が廃止されることで患者さんの資格を確認する方法も以下の3つの方法に変わってきます。

  1. マイナ保険証を持参
  2. 資格確認書を持参
  3. マイナ保険証と資格確認書を使用できない

それぞれの確認方法について、以下でくわしく説明していきます。

マイナ保険証を持参した場合

マイナ保険証を持参してきた場合、カードリーダーを利用して資格確認します。

顔認証や暗証番号を使って同意することで、資格内容の確認が完了です。カードリーダーを利用することでオンライン資格確認ができます。

資格確認書を持参した場合

資格確認書は自治体から郵送された保険証の代わりの紙の証明書で、これまで同様、保険の有効性を目視で確認します。

カードリーダーで読み取れませんが、受付の方からオンライン資格確認を利用することが可能です。

マイナ保険証と資格確認書を使用できない場合

機器の故障や、マイナンバーの未登録が原因で、マイナ保険証も資格確認書も使えない場合があります。

この場合、本人確認書類をもとに対応し、あとから保険の確認を取って返金や差額調整を行うことが多いでしょう。

資格確認ができない場合は、原則10割負担となります。ただし、期限切れに気づかなかった場合など一部のケースでは、2026年3月末まで3割負担が認められています。

資格確認書とは?保険証の代わりになるのか

資格確認書とは

「資格確認書」は、マイナンバーカードを持っていない人のために発行される書類です。紙の形式で、保険に加入していることを証明する役割があります。

自治体から自動で郵送される仕組みですが、届いても本人がそれを「保険証」と勘違いしているケースも多く見られます。とくに高齢の患者さんでは、「どれが使えるの?」と戸惑う声も少なくありません。

よくあるのが、「資格情報のお知らせ」との混同です。こちらはただの通知で、医療機関では使えません。

似ているようで意味が異なるため、「資格情報のお知らせ」を誤って提示される患者さんには、受付でしっかりと説明することが重要です。

また、すでにマイナンバーカードを持っている場合は、資格確認書には負担割合が書かれていないことがあります。

負担割合が書かれていないマイナンバーカードを提示された場合は、マイナ保険証を持っているはずなので、そちらでの確認が必要となります。

さまざまなパターンがあるため、スタッフ全員が仕組みを理解しておかなければいけません。これによりスムーズな受付対応につながるでしょう。

>>【関連記事】オンライン資格確認とは?

マイナ保険証への切り替えで増える受付トラブル

マイナ保険証の利用が増えるにつれて、受付でのトラブルも増えています。

顔認証がうまくいかない、暗証番号を忘れた、読み取り機が反応しない。こうした機械的な問題のリスクが高まります。

また「カードを使うとほかのデータも見られるのではないか」「昔の保険証の方が安心」など、患者さん側の不安や疑問も大きくなっています。

こうした不安を和らげるために受付スタッフの説明力が求められます。

例えば「今日は機械の調子が悪くてご不便をおかけします」といった一言で、患者さんの緊張はほぐれるでしょう。

また、機械が苦手な人や初めてマイナ保険証を使う人には、マイナ保険証を使用することのメリットなどを、やさしく伝えることが重要です。

マイナンバーカードを持参してきたものの、マイナ保険証の登録をしていない場合もあります。未登録の場合は、マイナ保険証への案内を準備しておくといいでしょう。

逆に、利用登録をしているのに忘れているケースもあるため、マイナポータルの見方の案内もあると安心です。

受付・会計で起きるトラブルとその対策

保険証が廃止されてから「負担割合の間違い」によるトラブルが発生する可能性があります。たとえば本来1割負担のはずの高齢者に、誤って3割を請求してしまうようなケースです。

原因として考えられるのは、オンライン資格確認ができなかったり、患者さんの保険情報が未登録などです。

こうしたミスは、後日の返金対応の手間が発生し、患者さんからの信頼の損失につながります。

だからこそ、受付で「確認できないときの対応ルール」を事前に決めておくことが大切です。機器が使えない場合にどうするか、保険証が確認できないときの説明方法など、共有しておきましょう。

また、案内文や掲示物のテンプレートを用意しておけば、患者さんにもスムーズに説明できます。トラブルを未然に防ぐには、こうした小さな備えが効果的です。


受付と院内の運用準備チェックリスト

保険証が廃止されたため、受付スタッフが安心して対応できるように、マニュアルの整備が欠かせません。

また、患者さんへの説明用に、声かけ例を用意しておくと便利です。「今日はマイナ保険証がうまく読み取れませんので、こちらの書類で確認しますね」など、トラブル時の具体的な対応方法があると安心です。

さらに、トラブル発生時にどう記録するか、誰が責任を持つかといった院内のルールも見直しておきましょう。

あらかじめスタッフ間で共通認識を持つことで、現場の混乱を減らせます。小さな準備の積み重ねが、大きな安心につながります。

患者周知のポイント3パターン

今までと受付手順が変わっている場合は、患者さんへの事前案内がとても大切です。

院内の掲示物や来院時に紙で配るお知らせ、予約時のメールやLINEでの通知など、複数の方法を組み合わせましょう。

たとえば「12月から保険証の提示方法が変わりました。次回、来院の際はマイナンバーカードをご準備ください」と、わかりやすく伝えるだけでも患者さんに安心感が生まれます。

とくに高齢者や、マイナ保険証の利用に不安を感じている患者さんには、繰り返しの説明が必要です。

一度伝えても忘れてしまうことが多いため、来院のたびに案内を続けることが大切です。

また、LINEやホームページを活用した周知も効果的です。同じ内容を「紙の掲示・予約メール・ホームページ」の3方向から発信することで、情報の伝達ミスを防ぐことができるでしょう。

よくある質問(FAQ)

Q.旧保険証はまだ使えますか?

A.原則保険証は使用できません。マイナ保険証か資格確認書を準備して受診してください。

Q.マイナ保険証を持っていないと受診できませんか?

A.資格確認書が届いていれば受診できます。

Q.マイナンバーカードを持っていれば保険証として利用できますか?

A.マイナンバーカードを保険証として登録しなければ、マイナ保険証として利用できません。

Q.マイナ保険証を使うと、医療情報などの個人情報を勝手に見られませんか?

A.医療機関ごとに患者の同意が必要です。勝手に閲覧されることはありません。

Q.受付時にスタッフが患者さんに伝えるべきポイントは?

A.制度変更の背景・提示物の説明・トラブル時の流れを、やさしく簡潔に伝えることが大切です。

まとめ|保険証廃止後は「運用設計×説明力」が鍵になる

2025年12月、紙の保険証が廃止され、今後は保険の資格確認をするために「マイナ保険証」か「資格確認書」の提示が必要になります。

これにより、受付や会計の現場では、確認方法や対応の流れが変わるクリニックも多いでしょう。

マイナ保険証の利用時は、カードリーダーを使用するため、機械が苦手な人や機器トラブル時には混乱も起こりやすく、あらかじめ対策を整えることが重要です。

患者さんに安心して受診してもらうためにも、スタッフ全員が運用を正しく理解し、丁寧に説明できる体制をつくりましょう。

もし「カードリーダーの準備が追いついていない」「現在使用しているシステムの実際の運用に不安がある」と感じているクリニックは、目利き医ノ助にご相談ください。

クリニックの状況に合わせたシステムをご紹介させていただきます。

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