マイ形成外科スキンクリニック

院長 小浜 麻衣 先生

皮膚科・美容皮膚科

患者さんの悩みに寄り添うため、利便性の高い電子カルテと予約システムを導入。インカムでスタッフ間の情報伝達も早く

外来患者数/日 平均80人

スタッフ数 15人(非常勤を含む)

導入製品

  • 電子カルテ:PHC「Medicom-HRf」
  • Web予約システム:アイアコス「テルミーi」
  • Web問診システム:レイヤード「Symview 」

課題

  • 開業にあたって、操作しやすい便利なカルテを探していた
  • 順番待ちではなく、時間を指定して予約できるシステムを入れたい
  • 受付から診察室の距離が離れているため、診察の効率を向上させたい

効果

  • 「Medicom」はシェーマの保存や処方セットの呼び出しもスピーディ
  • 電子カルテと相性のよいWeb予約システムを導入し、スムーズな診療を実現
  • 開業後まもなく全スタッフがインカムを装着し、時間効率をアップ

開業された2020年秋はまだコロナの影響が大きい時期でした。開業したきっかけを教えていただけますか。

小浜先生:手術ができるクリニックを作りたいと思ったことがきっかけです。大学病院やさまざまなクリニックで、長く形成外科手術に携わってきました。ほくろや粉瘤の除去、眼瞼下垂など局所麻酔、日帰りで受けられる手術を提供したいと考えたのです。
また、小学生の娘がひとりいるのですが、子育てとの両立をどうすべきか考えていました。勤務形態によっては子どもにも負担を強いますし、周りのスタッフにも迷惑をかけてしまいますので、開業したほうが時間をやりくりしやすいだろうと思いました。

実は、この医院の2階には母が開業した歯科医院があり、3階には実家もあります。いざとなったら娘を預けることができるというのも開業の後押しでした。「コロナ禍だから患者さんが少ない」などはあまり考えませんでしたね。

院内は、アニメ映画やテーマパークの中に来たような素敵な空間ですね。小浜先生のこだわりですか。

小浜先生:そう言っていただけると、うれしいです。「こんな空間にしたい」というのは、設計の方にお願いをしました。自由診療は見た目にこだわるのに保険診療のクリニックは殺風景、というのが前々から気になっていました。働くにも楽しい空間を作りたいと思ったのです。インテリアは四季を表していて、夏は特にリゾートのような雰囲気を目指しました。

勤務中ずっと室内にいるので、せめて気持ちだけでもと考え、スタッフルームの天井にも青空や雲が描かれているんですよ。

手術室も患者さんがリラックスできるように環境づくりに苦心されたとか。

小浜先生:患者さんはちょっとした手術でも、手術室に入るときはかなり緊張されるそうです。だから少しでも心を落ち着けられるように明るく楽しい空間にしたいと考えました。それに、設備についても大きな病院にあるような手術用の照明を導入して、できるだけ多くの手術を実行できるようにしたいと考えたのです。

ふたを開けてみると手術を希望される患者さんは、かなり多かったとお聞きしました。

小浜先生:コロナ禍だったので手術を受けたいと思う方は少ないと予想していたのですが、むしろ想像以上に多かったですね。術後はお顔に絆創膏を貼るなどがわずらわしいですよね。でもマスク着用の生活だから、うまい具合に隠れるわけです。だから「手術を受けるなら今のうち」という考えが広がったと聞きました。直近1年で1,000件超の手術を行いました。

1,000件ですか!診療日で割り算したら1日4~5件の平均になりますね。

小浜先生:今日も6件の予約がありました。日に3~4件は普通ですね。局所麻酔で対応できる範囲はできるだけ手術をお受けするようにしています。患者さんによって入院をしなくとも手術が受けられるのは助かるというお声もありますから、私たちにとっても励みになります。

一方、経営面では手術件数が多いのはプラスです。しかし、80名前後の平均的な外来患者数は他の一般的な皮膚科クリニックと比べると物足りないようです。もっと外来数を増やしたい気持ちと、おひとりずつに丁寧な医療を提供したいという想いが両方あります。

スタッフ全員がインカムを装着されているのが目立ちました。単一フロアの個人クリニックでは珍しい気がします。これは効率化が目的なのでしょうか。

小浜先生:インカムは開業して3か月ほどしてから導入しました。当院の構造上、受付から診察室までの廊下が長いため、物理的に行き来する時間のロスが気になっていたのです。知り合いのクリニックで導入している例を見ていたので、必ずしも顔を合わせてなくてもコミュニケーションが取れればいいかなと思いました。実際に、診療のスピードは上がったと思います。

電子カルテや予約システムは開業時点から同じものを使われていますね。これはどのような経緯で選びましたか。

小浜先生:私はITには詳しくないので、こだわりはありませんでした。ただ税理士の先生に「開業セミナーで電子カルテを見比べるといい」とアドバイスされたので、そこで数社の電子カルテを実際に見せてもらいました。なかでも、Medicomが一番使いやすそうだったというのが選定の経緯です。

まず電子カルテを決めれば、あとは連携できるソフトを導入するのが便利だろうと思いました。診療予約システムについても、電子カルテと相性がよいことと、順番待ちではなく時間指定で予約ができるシステムを希望して、条件に合うものを持ってきていただいたという感じです。

選ぶ基準がはっきりされていたのがよかったのでしょうね。使ってみた感想はいかがでしたか。

小浜先生:はい、とても使いやすいと思います。皮膚科での導入事例があり、疾患のリストや処方のセットなど、すでに便利なものを利用できるのはありがたかったです。カスタマイズが簡単にできるのも魅力です。

また形成外科や皮膚科にとってはシェーマの種類が多くて、使いやすいのもプラスだと思います。

今後に向けてはどのような方針をお考えですか。

小浜先生:まず平日の診療時間の拡充を行う予定です。現在、週2日は午前中のみの診療にしていますが、2023年4月から平日は9:30~17:00で統一します。主に土曜日に入ってくれている元同僚のドクターなどのバックアップが増えてきたので、スタッフに頼れるところはお願いするつもりです。

手術内容によっては予約が先の日程になってしまうことがあるので、本当はもっと一日あたりの手術件数を増やしたいのですが、その分外来で診られる人数が減ってしまいます。悩ましいところですね。

訪問診療をスタートする計画もあるとお聞きしました。

小浜先生:床ずれに悩む高齢の患者さんがいらっしゃるんですが、今はご家族が車いすで連れてこられています。あまり広いとはいえないクリニックなので「こちらからおうかがいしますよ」という気持ちですね。「訪問診療にチャレンジしたい」という非常勤のドクターもいるので、早く実現したいですね。

訪問でも、外来や手術でも、クリニックの使命である、おひとりずつ異なる生活スタイルや希望に沿うという方針は同じです。お悩みに寄り添って丁寧な医療を提供し続けたいと思います。

クリニック名 マイ形成外科スキンクリニック
院長 小浜 麻衣 先生
所在地 千葉県習志野市奏の杜3-16-10 1F
医院紹介 津田沼という大型駅から商業モールを抜けると閑静な住宅街が広がります。住宅地に溶け込むような「マイ形成外科スキンクリニック」の内部は、アニメ映画のような世界が広がり、年間1,000件以上の形成外科手術を提供しています。
作成日 2022年11月