デジタルサイネージのクリニック活用事例!コンテンツの制作方法も解説

患者さんの待ち時間対策や、クリニックの情報を伝える媒体として効果的なデジタルサイネージ。とはいえ、「実際にどんな内容を掲示すればいいの?」「患者さんが興味のあるコンテンツってなに?」とお悩みの医師やクリニックも多いのではないでしょうか。

本記事では、クリニックにおけるデジタルサイネージの活用事例や、コンテンツを作成するうえでの注意点を詳しく解説します。デジタルサイネージのコンテンツについて検討している方は、ぜひ参考にしてください。

なお、クリニックで活用できるデジタルサイネージの種類や導入する効果については、下記の記事にて詳細を解説しておりますので、こちらもぜひご覧ください。

関連記事:デジタルサイネージって何?院内掲示改革でクリニックが得られるメリット

クリニックにおけるデジタルサイネージの活用事例

クリニックでデジタルサイネージは、次のような活用が可能です。

それぞれ詳細を見ていきましょう。

事例1.クリニックの情報発信

クリニックの情報を掲示する場として、デジタルサイネージはうってつけです。

従来であればクリニックの情報は、ポスターなどの紙で掲示しているケースが多くありました。しかし、デジタルサイネージは紙媒体よりも視認性が高いため、効果的に患者さんへ情報を伝えられます。

具体的にデジタルサイネージに掲載すると有益なクリニックの情報は以下のとおりです。

これらを掲載することによって患者さんの不安を解消し、安心感を与えられます。

加えて、入口付近などの屋外に看板型のデジタルサイネージを設置し、上記の情報を掲載すると既存患者以外にもクリニックを知ってもらうきっかけになり、集患効果も期待できるでしょう。

事例2.治療方法や検査方法の案内

デジタルサイネージは院内で行っている治療・検査方法の案内をする場としても最適です。待合室で治療や検査の方法を案内することによって、「どのように検査(治療)をするのか」「痛みはあるのか」といった患者さんの不安を和らげられます。

また、患者さん自身が想定していなかった治療法を知るきっかけにもなるでしょう。

加えて、事前に待合室で治療や検査の流れを見ていれば、診察室で医師から説明する際にスムーズに進むというメリットも。デジタルサイネージを活用した治療・検査方法の説明は、患者さんだけでなく医師や看護師にも利点があるのです。

 事例3.自費メニューの紹介

デジタルサイネージで自費メニューを紹介すると、クリニックの経営に良い影響をもたらす可能性があります。通常の保険診療だけでなく、自由診療を取り入れることによって、診療単価のアップにつながるからです。

診療科によって取り入れられる自由診療の内容は異なりますが、次のような例があります。

自費メニューを知ることによって、患者さんは治療の選択肢が広がります。また、その情報を待合室のデジタルサイネージに掲載すると、患者さんはメリットや費用といった自費メニューの情報を診察前に確認できるため、検討する時間があるのも利点です。

クリニックの診療単価アップのみならず、患者さんの利点といった面においても、デジタルサイネージによる自費メニューの案内は効果的といえるでしょう。

事例4.検診の勧めや予防方法等の啓発

デジタルサイネージで検診や予防接種の効果を知らせることによって、病気の早期発見や予防に役立つ場合があります。クリニックでこれらの情報を目にすると、患者さんの意識が高まるためです。

患者さんの健康意識を高める具体的な内容は、次のような例があります。

さらに、クリニックで検診や予防接種などを承っている情報を添えれば、リピート率の増加にもつながります。デジタルサイネージによる検診の勧めや予防方法等の啓発は、患者さんとクリニックの双方に良い影響があるのです。

事例5.ITシステム活用への誘導

クリニックで利用しているITシステムをデジタルサイネージで紹介することによって、患者さんに活用を促せます。患者さんの中には導入しているシステムの存在を知らなかったり、使い方が分からないという方が一定数いるからです。

ITシステムの活用を誘導する紹介例は次のようなものがあります。

デジタルサイネージでWeb予約やWeb問診のメリットを訴求することで、患者さんは次回から便利に来院ができます。加えてWeb予約やWeb問診の利用が増えると、予約の電話が減ったり、受付で紙の問診を案内する手間が減ったりするため、スタッフの労力削減も可能です。

また、クリニックのLINE公式アカウントを知らせれば、お友達登録の誘導ができます。デジタルサイネージにクリニックのLINE公式アカウントのQRコードを表示したり、具体的にLINEで何ができるのかを案内したりすると、登録するきっかけになるでしょう。

デジタルサイネージでITシステム活用の誘導をすることで、患者さんの利便性が向上するだけでなく、クリニックも大きなメリットが得られるのです。

デジタルサイネージのコンテンツの作り方

デジタルサイネージで配信するコンテンツを作成する方法は、大きく分けて次の2パターンです。

それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのか、解説します。

医師または院内のスタッフが自作するケース

配信する内容によってはコンテンツの自作ができる場合もあります。

スライドショー型の静止画コンテンツであれば、使い慣れている方も多いPowerPointなどで作成することも可能です。ただし、心理的な効果を考えたデザインなど、技術を要するコンテンツの作成は難しいでしょう。

デジタルサイネージのコンテンツを自作する最大のメリットは、コストが抑えられることです。しかし、コンテンツを自作するか否かは費用面だけでなく、後述の注意点も踏まえたうえでご検討ください。

プロに外注するケース

デジタルサイネージのコンテンツ作成は、プロへ外注するのも一つの方法です。自作では難しかったデザイン効果等のクオリティも担保され、設定や更新も手間がかかりません。

また、より視認性が高いとされている動画コンテンツを作成するのであれば、高い技術力が求められるため、プロへの依頼がおすすめです。

ただし、プロへ外注するとなると導入初期費用に加えて制作料もかかります。費用と効果のどちらを優先すべきか検討し、納得したうえで依頼することが重要です。

コンテンツを自作する場合の注意点

コンテンツを自作する場合は、次のような注意点があります。

コンテンツを自作すれば確かにコストは下げられます。しかし、診療業務だけでも忙しい医師やスタッフが並行して作業をするのは、時間的にも体力的にも厳しいでしょう。

加えて、「集患効果を得たい」などの目的からデジタルサイネージの配信をするのであれば、「良い印象を抱かれるデザイン」を作成する必要があります。

また、配信内容は「なんでも掲載してよい」というわけではありません。医療広告ガイドラインや薬機法といった決まりを遵守し、コンテンツを作成しなければならないのです。

初心者がイチからコンテンツを自作するのは、ハードルが高い場合もあるのでご注意ください。

効果を得られるコンテンツの制作はプロへの依頼も検討を

デジタルサイネージは、クリニックの状況に応じて多岐にわたる活用が可能です。クリニックでしか見られないオリジナルコンテンツを配信することで、患者さんの満足度アップや集患効果も期待できます。

しかし、配信するコンテンツを自作する場合は注意が必要です。診療業務と並行したコンテンツ制作は多大な労力を要するほか、技術力や法的な問題も問われます。

効果的なコンテンツを作成したいのであれば、プロに外注するのもひとつの方法です。デザインの専門家に依頼することで、実効性のあるコンテンツを配信できるでしょう。

目利き医ノ助にご相談をいただければ、デジタルサイネージメーカーの紹介をはじめとした、導入のお手伝いが可能です。デジタルサイネージの導入を検討されているクリニックは、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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